発電設備とは

発電設備は、大きく分けて2つのタイプがあります。
1つは「常用発電設備」、もう1つは「非常用発電設備」です。
常用発電設備は、電力会社からの電力供給状況に関係なく、施設で使用する電力を自家発電することで電力会社から供給される電力の使用を抑え、電力コストを減らすことを目的として設置される発電設備のことです。
常用発電設備の代表的なものは太陽光発電システムやガス発電(燃料電池システム)で、特に太陽光発電はエネルギー源が無尽蔵でクリーンである点から注目されています。

燃料電池発電システム
一方、非常用発電設備は、常用電源である一般商用電源が地震や津波、雷など何らかの災害で停電してしまったときに、消防用設備や病院などが正常に作動できるように設置する電源です。

ディーゼルエンジン型発電機
非常用電源装置には、ディーゼルエンジンやガスタービンなどの原動機を用いて発電する自家発電型ものと無停電電源装置(UPS)と呼ばれる蓄電しておいたエネルギーを使用して一定時間電力を供給する電源装置のものがあります。
発電設備の設置工事には法規制が設けられており、建設業法による建設業の許可に加えて電気着工前に国土交通省が定めたガイドラインを参照し、適切な手続きを行う必要があります。
太陽光発電システム

太陽光発電システムは、屋根の上や敷地内、カーポートの上などに設置した太陽光パネル(ソーラーパネル)を通じて、太陽エネルギーを電力に変換する設備です。
太陽電池モジュール、パワーコンディショナー、屋内分電盤、電力量計、電力モニタなどの機器によって構成され、太陽光でつくったクリーンな電気を自家消費したり、蓄電したりすることができます。
太陽光発電の仕組み

太陽光発電は、太陽の光から直接電気を作る太陽電池を利用した発電方式です。太陽電池には、+(プラス)の電荷を帯びやすいP型シリコン半導体と-(マイナス)を帯びやすいN型シリコン半導体を張り合わせてあります。
この2つの半導体の境目に光エネルギーが加わると、P型シリコン半導体はプラスになり、N型シリコン半導体はマイナスになります。乾電池と同じ状態になり、電線をつなげば電気が流れ、光エネルギーがあたり続ければ電気は発生し続けます。
パワーコンディショナー

上の図のように、太陽光パネルで発電される電気は直流なので、そのままの状態では電線には接続できません。
そこで、パワーコンディショナ―と呼ばれる変換機器で交流に変換して使用できるようにします。